早稲田・慶應の英単語対策ガイド|単語帳・速読英単語・過去問の3つを極めよう

長文を読んでいるときに、知らない単語に何度もぶつかって自信をなくした経験がある方は多いのではないでしょうか。
この記事では、早稲田大学・慶應義塾大学の一般入試の英語で実際に問われている単語のレベルを、2026年度の過去問をもとに具体的に見ていきます。SOLAが2026年度の入試問題を分析した結果にもとづいているので、印象論ではなく実際の出題データとしてご覧いただけます。
結論から先にお伝えすると、早稲田・慶應の英語では英検2級・準1級レベルの単語が合格の土台になります。一方で、英検1級レベルの単語まで設問に影響してくるという、早慶特有の事情もあります。
どのレベルまでを確実に覚え、どこから推測で対応すればよいのか。単語レベルの目安がわかったとしても、具体的に何をどう覚えていけばいいのか、明確な学習方針や参考書の選び方で迷っている人も多いはずです。
そこでこの記事では、単語レベルの実態を確認したうえで、単語帳・速読英単語・過去問という3つの軸を同時並行で進める具体的な学習方法とスケジュールまでお伝えします。SOLAでは早慶を目指す多くの受験生の学習計画づくりをサポートしており、その中で見えてきた効果的な進め方をもとにお伝えします。
この記事を読み終える頃には、どのレベルまでを暗記し、どこから推測に頼るのかという基準、そして3つの軸をどう組み合わせて進めればよいのかという全体像が、具体的につかめるようになります。
ぜひ最後までご覧ください。
なぜ早稲田・慶應の英語は単語力が合否を分けるのか
早慶を目指す皆さんにとって、英語学習の最終的な目標は、早稲田・慶應の志望学部の入試本番で7割を取ることです。その目標を達成するために、英単語の勉強は避けては通れない重要な要素となります。
すでに早稲田・慶應の過去問に取り組んでいたり、市販の長文読解問題集を解いている時に、知らない単語に何度もぶつかって自信をなくした経験がある方も多いと思います。実は、その「知らない単語」の正体には、早稲田・慶應ならではの傾向があります。
早稲田・慶應の過去問では、他の大学とは違い、英検1級レベルの単語が設問に影響する場合もあります。しかも、それは本文の脇役として登場するだけではありません。選択肢そのものが1級レベルの単語で構成されているケースもあり、その場合は選択肢の単語をどれだけ知っているかが、そのまま得点力に直結すると言えます。
つまり、早慶の英語対策は「なんとなく単語を覚える」では通用しません。どの単語帳で、どのレベルまでを、いつまでに固めるのかを最初に設計しておく必要があります。
次の章では、まず2026年度の実際の過去問を素材に、単語を「2級以下」「準1級」「1級」の3段階に分類し、合格に必要な語彙レベルの実態を具体的に見ていきます。
早稲田大学 文化構想学部 2026年度の出題に見る単語レベル
まずは、2026年度に実際に出題された早稲田文化構想学部の英文を見てみましょう(早稲田大学 文化構想学部 2026年度 英語 大問Ⅰ(A)から一部抜粋)。
【本文】
We face a ( 1 ) in the making, all across the world today. For two centuries, by taking and taking from the earth, we have rendered our ability to live here an open question. Burning fossil fuels has heated the planet.
【設問】
Read the following two passages and choose the most appropriate word or phrase for each item.(a) calamity
(b) chronology
(c) coexistence
(d) coincidence
【和訳】
私たちは今日、世界中で作られつつある(1)に直面している。この2世紀、地球から奪い続けることによって、私たちはこの地球に住み続けられるかどうかを未解決の問題にしてしまった。化石燃料を燃やしたことが地球を温暖化させた。
引用した本文に、準1級レベル以上の難単語はありませんでしたが、空所(1)の選択肢の単語は4つすべてが準1級・1級レベルの単語です。
2級レベル以下の重要単語
単語 | 品詞 | 意味 |
|---|---|---|
render | 他動 | 〜を(ある状態に)する |
open question | 名 | 未解決の問題 |
fossil fuel | 名 | 化石燃料 |
準1級レベル
単語 | 品詞 | 意味 |
|---|---|---|
chronology | 名 | 年代記 |
coincidence | 名 | 一致・同時発生 |
1級レベル
単語 | 品詞 | 意味 |
|---|---|---|
calamity | 名 | 大惨事 |
coexistence | 名 | 共存 |
ここから読み取れるのは、早稲田の英語で合格点を取るには、2級レベルの単語だけでは足りないという事実です。
今回の文化構想学部の過去問からもわかる通り、早稲田では選択肢すべての単語が準1級レベル以上であるケースも多く、1級レベルの単語が含まれているケースも多々あります。
空所1(calamity・chronology・coexistence・coincidence)を例に見てみましょう。この4つのうち、1級レベルかつ推測が難しい単語は calamity(大惨事)のみです。
ところが、空所1の正解は (a) calamity になります。1級レベルの単語そのものが正解の選択肢になるため、残り3つの選択肢もすべて意味を知っている(もしくは推測できる)必要があります。
このように、選択肢に並んだ単語そのものを理解していないと正しい答えにたどり着けない形式になっています。選択肢の単語をどれだけ知っているかが、そのまま得点力に直結すると言えます。
一方で、推測がまったく効かないわけでもありません。同じく1級レベルの coexistence(共存)は co-(共に)と existence(存在)という接辞に分けて考えられるため、初見でも推測が可能です。
繰り返しになりますが、早稲田大学では、2級レベルはもちろん、準1級レベルまでの語彙力は必須となります。その上で、設問を解くにあたり必要な場合においては、1級レベルの単語も意味を推測しなければ、正解に辿り着けない問題もあるということを理解しておきましょう。
慶應義塾大学 総合政策学部 2026年度の出題に見る単語レベル
続いて、慶應の総合政策学部の英文を見てみます(慶應義塾大学 総合政策学部 2026年度 英語 大問Ⅱから一部抜粋)。
【本文】
Subcultures often emerge as byproducts of groups within society feeling disenfranchised with culture at large. Right now, young people around the world couldn't be more dissatisfied with the current state of affairs.
【和訳】
サブカルチャーは、社会の中で文化全体から疎外されていると感じるグループの副産物として生まれることが多い。今、世界中の若者たちは現状にこれ以上ないほど不満を抱いている。
今回は本文のみ一部引用しましたが、準1級レベルはもちろん、1級レベルの単語も頻繁に登場していることがわかります。
2級レベル以下の重要単語
単語 | 品詞 | 意味 |
|---|---|---|
emerge | 自動 | 出現する |
at large | 熟 | 概して |
state | 名 | 状態 |
affairs | 名 | 出来事 |
準1級レベル
単語 | 品詞 | 意味 |
|---|---|---|
dissatisfy | 他動 | 〜に不満を抱かせる |
1級レベル
単語 | 品詞 | 意味 |
|---|---|---|
subculture | 名 | サブカルチャー(アニメなど) |
byproduct | 名 | 副産物 |
disenfranchise | 他動 | 〜から権利を奪う |
このように、慶應の総合政策学部では、わずか2文の中で、1級レベルの単語が3つ登場しています。
ただし今回の場合、subculture(サブカルチャー)は「サブカル」と日本語でも言うため推測可能、とbyproduct(副産物)は「by-(副次的な)+product(生産物)」で推測可能な範疇ですので、実質的な1級レベルの単語は、disenfranchise(〜から権利を奪う)のみです。franchiseは「選挙権・特権」という意味であり、日本語の「フランチャイズ」の語源ですが、スペルからの推測は不可能です。
総じて単語レベルが高く、慶應でも1級レベルの単語が注釈なしで登場していることは、理解しておく必要があります。

早慶英語では準1級レベルの単語力がマスト(1級は推測でカバー)

今回の文化構想学部・総合政策学部の過去問からわかる通り、早稲田・慶應の英語で合格点を取るには、2級レベルの単語だけでなく、準1級レベルの語彙力もマストになります。
一方で、1級レベルの初見の単語については、設問を解くうえで必要な場合や、本文理解のうえで避けて通れない場合に限り、意味を推測する対応でも構いません。
ここで大切なのは、正確な意味まで把握する必要は少なく、「プラス・マイナス」の区別ができれば十分なケースが多いという点です。
たとえば、disenfranchise という単語は、「〜から権利を奪う」という本来の意味を推測するのは難しいものです。しかし接辞の dis-(否定)に注目すれば、「マイナスの意味なのではないか」とあたりをつけることはできます。この程度の推測で足りる場面は少なくありません。
1級レベルの単語は登場頻度も低いため、「プラス・マイナス」の推測でカバーできるケースが多い一方、準1級レベルの単語を推測だけで乗り切ろうとするのは得策ではありません。
準1級は出現頻度も意味の重要度も高く、推測に頼ると誤読につながりやすいためです。単語の意味推測はあくまで「ピンポイント」で使う手段であり、毎回頼っていると読解のスピードが落ち、限られた試験時間を圧迫してしまいます。
文化構想学部の空所1(calamity・chronology・coexistence・coincidence)の単語4つのどれも意味がわからなければ、消去法すら使えません。スペルや文脈からある程度の意味を推測することはできますが、知っている単語に勝るものはないのです。
実際、calamity・chronologyのように、接辞や語幹からの推測が難しい単語も、実際の入試には並んでいます。
calamity(大惨事)は1級レベルの単語なので、覚えていなくても問題ありません。一方で chronology(年代記)は準1級レベルの単語のため、「歴史上の出来事や事件を年ごとに記録したもの」という日本語の意味も含めて覚えておく必要があります。
早稲田・慶應の英単語学習は「単語帳」「速読英単語」「過去問」の3軸で進める


ここまでの分析から、対策の指針は明確になります。単語レベルの目安はわかったとしても、それをどう覚えていくかは別の話です。
英単語学習は、「単語帳」と「速読英単語」、そして「過去問」でのインプットという3つの軸で進めていくのが、早慶受験では基本になります。
まず、英単語帳を用いる学習では、英検2級と準1級レベルの単語をマスターすることが軸になります。
もう一つの学習方法である速読英単語では、2級・準1級レベルの英文に慣れることが主目的ですが、同時に、長文中での品詞の変化や文脈での意味の変化など実践的な単語力強化に努めつつ、上記の英単語帳に記載されていない単語を追加で覚えることも副次的な目的として実施します。
そして早稲田・慶應の過去問は、実際の入試問題を通じて、自分が知らない単語や英検1級レベルの単語への対応力を養う場になります。
この3つは役割が異なるからこそ、どれか一つに絞るのではなく同時並行で進める必要があります。「単語帳」→「速読英単語」→「過去問」と段階的に進めるのではない、というのがポイントです。それぞれの概要を、次の項目から順に見ていきます。
軸①:英単語帳で2級・準1級レベルを固める

英単語帳を用いる学習では、まず英検2級レベルの単語をマスターします。
早慶を目指す皆さんにとって、英語学習の最終的な目標は、早稲田・慶應の志望学部の入試本番で7割を取ることです。その目標を達成するために、英検2級と準1級レベルの単語の習得が必須です。
最優先は、2級レベルの単語帳を完成させることです。2級レベルの単語帳を極め、その後準1級レベルの単語帳に進みましょう。
繰り返しになりますが、早慶の一般入試合格を目指す皆さんにとって、準1級レベルまでの単語は、必ず覚えておく必要があります。ここが抜けていると、本文の理解精度が下がるだけでなく、選択肢を絞り込むことすらできなくなるからです。準1級レベルまでを確実に覚えることが、早慶の英語で合格点を取るための最低ラインになります。
一方で、1級レベルの単語をすべて単語帳で先取りしようとするのは、時間対効果の面でも現実的ではありません。1級レベルについては、語幹や文脈からの推測で対応する方針で十分です。
余裕のある方は、早稲田や慶應の過去問で登場した1級レベルの単語をメモする癖をつけ、自分専用の単語帳を作って、日頃の単語学習のサイクルに入れることをお勧めします。
すべてを覚えようとするのではなく、どこまでを暗記し、どこから推測に頼るのかを最初に決めておくことが、限られた学習時間を有効に使うコツになります。
おすすめの英単語帳

【2級+準1級入門レベル】システム英単語・ターゲット1900・LEAP・鉄壁など
2級+準1級入門レベルに対応した単語帳としては、『システム英単語』『ターゲット1900』『LEAP』『鉄壁』など、多くの人が使用している単語帳が挙げられます。
こちらは学校で配布されたり、受験勉強のためにすでに購入しているケースが多いと思います。どれか一つしっくりくる単語帳を決めましょう。
【準1級レベル】英検準1級単熟語EX
準1級レベルの単語帳としては『英検準1級単熟語EX』を使用します。
準1級に対応した単語帳は他にも数多くありますが、中には2級レベルのものが多くを占めており、準1級レベルに匹敵しない単語帳もあります。
一方、EXはその網羅性や単語の難易度の高さから、準1級レベルに完全対応しており、早慶の過去問対策を行う上でも有用です。
英検の価値が高まった2021年度入試以降、英検準1級を目指す人や早慶受験者はEXに取り組むケースが多く、当スクールの生徒様もほぼ全員が取り組んでいます。
【1級レベル】単語帳は不要
一方、英検1級レベルの単語は基本的には覚える必要はありません。過去問を解く中で登場した単語を都度インプットする程度で問題ありません。
1級レベルの単語に限っては、文中で出てきた場合は推測したり、不要な箇所はスルーするスキルの方が重要になります。
したがって、英単語帳を使って英検2級と準1級レベルの単語を学ぶことが軸①の主軸になります。
軸②:速読英単語で長文の中の単語力を鍛える

もう一つの学習方法として、速読英単語を活用して長文をベースに単語を覚える方法があります。この場合、単語を覚えることは副次的な目的であり、2級レベルと準1級レベルの英文に慣れることが主な目的です。
その過程で、単語帳の2冊以外で出てきた単語も補足的に学ぶことができるだけでなく、品詞が変化する場合の対応力も磨くことができます。
おすすめの英単語帳
【2級レベル】速読英単語必修編
2級レベルに対応しているのは、『速読英単語必修編』です。
代替として『英検2級 文で覚える単熟語』でもOKです。
【準1級レベル】速読英単語上級編
準1級レベルには、必修編の上位版である『速読英単語上級編』を使用します。
代わりに『リンガメタリカ』『英検準1級 文で覚える単熟語』を使用しても構いません。
軸③:過去問で1級レベルの単語を拾う

早稲田・慶應の過去問では、他の大学とは違い、英検1級レベルの単語が設問に影響する場合もあります。これは先ほどの単語レベルの分析でも確認した通りです。
そのため、1級レベルの単語を単語帳で先回りして覚えることは求められません。過去問演習の中で出てきた単語を、その都度インプットしていくことをお勧めしています。過去問を通じて、自分が知らない単語への対応力や、1級レベルの単語や専門用語を覚えていくことが求められます。
具体的には、自分の志望学部の赤本・青本をを用いて、実際の過去問演習の中で1級レベルの単語を拾っていくことになります。
学習ロードマップ:いつまでに何を終えるべき?

ここまで、早慶を目指す上で必要な3つの軸として「単語帳」「速読英単語」「過去問」の概要をご紹介しました。
これら3つの軸は「単語帳」→「速読英単語」→「過去問」と段階的に進めるのではなく、同時並行で進めることがポイントです。実際にはどの時期に何を進めればよいのか、時系列のイメージを持っておくことが大切です。
まず、8月末までに2級レベルの単語帳(システム英単語・ターゲット1900・LEAP・鉄壁など)を9割以上即答できる状態にすることを目指します。それと並行して、2級レベルの速読英単語(必修編)も進め、こちらも10月末までに終えられれば理想的です。
続いて、準1級レベルの単語帳である『英検準1級単熟語EX』に進みます。10月末までに9割以上即答できる状態にすることが目安です。それと並行して、『速読英単語 上級編』(リンガメタリカ・文で覚える単熟語 準1級も可)も進めます。これらは基本的にはずっと続けていくもので、10月までにスタートし、2月の試験までに完成させるイメージです。
過去問の対策も並行して進めます。早稲田や慶應の過去問は10月から始め、早い人であれば6月頃から緩く取り組むとよいでしょう。最初は解ける必要はなく、過去問を通じて志望校のレベル感を把握し、知らない単語をインプットしていくことが目的です。
ただし、早稲田レベルの過去問に取り組む際、2級と準1級レベルの単語帳を9割以上即答できる状態にしておく必要があります。そうでなければ、知らない単語が多すぎてインプットが困難になります。そのため、2級と準1級レベルの単語帳を10月末までに確実に覚えることが先決です。
その後、11月以降の過去問で出会った知らない単語を自分専用の単語帳に記録していく方針になります。過去問自体は8〜9月から緩く始め、2月まで継続します。
一つの学部あたり5〜10年程度の過去問に取り組むのが目安で、最低5年、標準では10年分に取り組むことが重要になります。
この3つの軸を同時並行的に進めることで、早稲田・慶應の英単語力が向上します。特に重要なのは英単語帳の取り組みです。2級と準1級レベルの単語帳をどれだけ早い段階で終えられるかが最も重要になります。
まとめ
この記事のポイントをまとめると、以下の通りです。
- 早稲田・慶應の英語では、選択肢や本文中に準1級・1級レベルの単語が数多く登場し、選択肢の単語をどれだけ知っているかがそのまま得点力に直結する
- 準1級レベルの単語は、本文理解にも選択肢の絞り込みにも必須なので必ず覚える。準1級レベルまでを確実に覚えることが、早慶の英語で合格点を取るための最低ラインになる
- 1級レベルの単語は、単語帳で先取りするより、語幹や文脈からの推測、そして過去問演習の中でのインプットで対応する
- 早慶の英単語学習は、単語帳・速読英単語・過去問という3つの軸を同時並行で進めるのが基本。単語帳では英検2級・準1級レベルをストックし、速読英単語では2級・準1級レベルの英文に慣れ、過去問では1級レベルや知らない単語をその都度インプットする
- 8月末に2級レベル単語帳、10月末に速読英単語必修編と準1級レベル単語帳の完成を目指すのが理想的なペースで、過去問は8〜9月から緩く始めて10月から本格化させる
最初は3つを並行して進めることに難しさを感じるかもしれません。しかし、それぞれの役割を理解して順を追って進めれば、早稲田・慶應の英語で問われる語彙力は必ず身についていきます。今日から少しずつ、この記事で読んだ内容を単語学習に活かしてみてください。


